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概要・比較

HubSpotのCMSとCRM機能について他ツールとの違いを解説!

デジタルマーケティングの分野は急速に進化しており、企業にとって効果的なツールを活用することが成功のカギとなっています。その中でも、HubSpotはマーケティング、セールス、カスタマーサービスなど包括的に多くの機能を提供し、特に中小企業にとっては非常に有益なツールです。一方で、HubSpotが他のツールと比べてどのように優れているのか、または異なる点は何かについて理解することは重要です。

本記事では、HubSpotのCMS(コンテンツ管理システム)機能とCRM(顧客関係管理)機能について、他の代表的なツール(WordPress、Salesforce)との違い、外部ツールとの連携方法やメリットについて解説します。

HubSpot vs 他のCMS:WordPress

HubSpotには、マーケティング、営業、カスタマーサービスを統合的に管理するための様々 さまざまな機能が揃っていますが、まずはCMS (コンテンツ管理システム)機能について説明します。

HubSpotのCMS機能

HubSpotのCMS機能には、主に以下のような特徴があります。

1.マーケティング・営業・カスタマーサポートが一体化

HubSpotは、Webサイトの管理だけでなく、マーケティングや営業活動も一元管理できます。例えば、以下のような機能が最初から備わっています。

  • マーケティングオートメーション(メール配信、フォーム管理、SNS投稿など)
  • CRM(顧客管理)(リードの情報を整理し、営業活動をサポート)
  • カスタマーサポート機能(チャットボット、チケット管理など)
これにより、リード獲得から商談、顧客サポートまでを一つのプラットフォームで管理できます。

2.コード不要で簡単に使えるCMS

HubSpotのCMSは、直感的なドラッグ&ドロップ機能を備えており、プログラミングの知識がなくても簡単にサイトを作成・編集できます。
例えば、ボタンや画像の変更、ページの追加などをすぐに反映できるため、Web担当者が自分でサイト運営を行いやすいのが特徴です。

3. 豊富なプラグイン

無料から有料のテーマ(テンプレートと付随するモジュール)が豊富に用意されています。

4. SEO・データ分析が標準搭載

HubSpotにはSEO最適化ツールやデータ分析機能が最初から組み込まれているため、特別なプラグインなしで以下のことが可能です。

  • SEOの提案機能(記事のキーワード最適化をサポート)
  • アクセス分析(どのコンテンツがどれくらい見られているかを可視化)
  • メールマーケティングの効果測定(どのメールが開封されたかを分析)
これにより、データに基づいたマーケティング施策をスムーズに実行できます。

5.セキュリティとサポートが充実

HubSpotのCMSはクラウド型(SaaS)なので、自動でアップデートが行われ、常に最新の状態を維持できます。また、セキュリティ対策が標準で組み込まれており、サイバー攻撃への対策も強固です。
さらに、公式サポートや学習コンテンツが充実しており、初心者でも安心して使いこなせます。またチャットで問い合わせをしたり、コミュニティで質問・交流することもできます。

6.初期設定が簡単で、すぐに運用可能

HubSpotは、すべての機能が統合されているため、追加のプラグインや設定なしで利用可能です。特に以下の点が魅力です。

  • すぐに使えるテンプレート(プロ仕様のデザインを簡単に適用)
  • フォーム・CTA(行動喚起ボタン)の設置が簡単
  • Eメール配信・ランディングページはモジュールを組み合わせて簡単に作成
これにより、Webサイトを運営しながらマーケティング活動をすぐに開始できます。

WordPressの特徴

WordPressは、世界中で最も広く利用されているCMS(コンテンツ管理システム)の一つで、その最大の特長は、自由度の高さとカスタマイズ性 にあります。
WordPressの主な特徴は以下のとおりです。

1.使いやすく、初心者でも導入しやすい

WordPressは直感的な操作が可能で、専門的なプログラミングの知識がなくても簡単にWebサイトを作成できます。特に、ブログや企業のWebサイトを手軽に作りたい人に適しています。

2.豊富なプラグインで機能を拡張できる

WordPressには50,000種類以上のプラグイン(追加機能)があり、SEO対策、問い合わせフォーム、EC機能など、必要な機能を簡単に追加できます。

3.デザインの自由度が高い

WordPressは数多くのテーマ(デザインテンプレート)が用意されており、ビジネスサイト、ブログ、ポートフォリオなど、用途に応じたデザインを選ぶことができます。また、HTMLやCSSを編集すれば、オリジナルデザインを作成することも可能です。

4.コミュニティが活発で、サポート情報が豊富

WordPressはオープンソースのソフトウェアで、多くの開発者やデザイナーが関与しています。そのため、インターネット上には多くの解説記事やフォーラムがあり、トラブルが発生しても解決しやすいのが魅力です。

5.低コストで運用できる

WordPress自体は無料で利用できます。サーバーを契約し、自分で運営することで、月額コストを抑えつつ、必要な機能を追加しながらサイトを成長させることができます。

WordPressは、初心者から上級者まで幅広く使われるCMSであり、特にカスタマイズ性の高さと豊富なプラグインが魅力です。自由に機能を追加し、自分好みのWebサイトを作成したい人にとって最適なツールです。

HubSpotとWordPressの主な違い

上記で説明したように、HubSpotとWordPressはそれぞれ異なる強みを持っています。
ここでは、目的、カスタマイズ性、SEO最適化、マーケティング機能の4項目についての比較した内容をまとめました。

比較項目 HubSpot WordPress
目的 マーケティングオートメーション & CRM統合 ブログ・コンテンツ管理に最適
カスタマイズ性 既存機能が充実し、追加設定なしで利用可能
(追加開発による拡張も可能)
プラグインやカスタム開発で自由に拡張可能
SEO最適化 内蔵のSEOツールで自動最適化 プラグイン(例:Yoast SEO)を別途インストール必要
マーケティング機能 リード管理・データ分析など統合済み 外部ツールやプラグインで対応
ホスティング環境 サーバーが標準提供され、設定不要 ユーザーがホスティングサービスを選択・準備
運用保守 自動アップデートやセキュリティ対策が標準対応 ユーザー自身でサーバー管理やアップデート対応が必要

HubSpotは、統合されたマーケティングと営業ツールを提供することで、企業の一貫したプロセスをサポートします。一方で、WordPressはそのカスタマイズ性に優れ、個別のニーズに応じてサイトを構築できる柔軟性があります。

HubSpot vs 他のCRM:Salesforce

HubSpotのCRM機能

HubSpotのCRM機能には、主に以下のような特徴があります。

1. 顧客情報の一元管理

HubSpot CRMは、連絡先や企業情報を一箇所で管理するためのシンプルで強力な機能を提供します。

連絡先と企業プロファイル

各顧客や企業の情報(名前、連絡先、役職、会社概要など)を登録し、顧客の基本情報から行動履歴までを可視化します。

タイムラインビュー

顧客とのすべてのやり取り(メール、電話、会議、タスク)がタイムライン形式で表示され、顧客との関係の履歴を簡単に追跡できます。

カスタムプロパティ

各ビジネスに合わせて顧客情報をカスタマイズ可能で、特定のニーズに対応したデータ管理ができます。

2. 営業プロセスの効率化

HubSpot CRMは営業活動をサポートし、時間を節約しつつ成果を最大化します。

取引パイプラインのカスタマイズ

各営業プロセスに合わせて取引ステージをカスタマイズ可能。営業チーム全体で一貫性のある取引管理ができます。

タスクとリマインダー

営業担当者がフォローアップや次のステップを忘れないよう、自動的にリマインダーを設定できます。

シーケンス(営業自動化)

見込み客に対して、自動的にパーソナライズされたメールやタスクを送信する機能。時間をかけずに多くの顧客にアプローチ可能です。

予測スコアリング

AIが見込み客の行動データを分析し、成約の可能性が高いリードを特定します。これにより、優先順位をつけた営業活動が実現します。

3. マーケティング統合

HubSpot CRMは、マーケティングツールとの強力な統合を実現し、リードジェネレーションと育成を効率化します。

メールマーケティングとの連携

CRM内でメールキャンペーンを作成し、顧客ごとにパーソナライズされた内容を送信できます。開封率やクリック率もリアルタイムで追跡可能です。

Webサイトトラッキング

HubSpotのトラッキングコードを使用して、顧客がWebサイト上で訪れたページやアクションを把握できます。これにより、行動に基づいたターゲティングが可能になります。

フォームとランディングページの作成

コーディング不要でリードを取得するためのフォームやランディングページを簡単に作成可能です。これらのデータは自動的にCRMに取り込まれます。

4. チーム間の連携とコラボレーション

HubSpot CRMは、営業、マーケティング、カスタマーサービスチーム間での円滑なコミュニケーションを促進します。

共通のダッシュボード

各チームが進捗状況や目標をリアルタイムで共有できるため、部門間での連携が強化されます。

コメント機能

顧客プロファイルや取引ページにコメントを追加し、チーム内での情報共有を効率化できます。

Salesforceの特徴

Salesforce(セールスフォース)は、世界No.1のCRM(顧客関係管理)プラットフォームとして、多くの企業で導入されています。特に営業チームの業務を効率化し、顧客との関係を最適化するために、以下のような機能が充実しています。

1. 顧客データを一元管理できるCRM

Salesforceは、顧客情報をクラウド上で一元管理できるため、チーム全員がリアルタイムで最新の情報にアクセスできます。
例えば、以下のような情報を営業・マーケティング・サポートチームが共有可能です。

  • 顧客の基本情報(名前、会社名、連絡先)
  • 過去のやり取り(メール、電話、商談履歴)
  • 現在の契約状況(購入履歴、サポート履歴)

2. 営業チームのパフォーマンスを最大化する機能

Salesforceには、営業活動を効率化するためのツールが揃っています。

商談管理(Sales Cloud)

商談の進捗を追跡し、成功率を高めます。

営業の自動化(ワークフロー機能)

ルーチン業務を自動化し、営業担当者が本業に集中できます。

売上予測機能

AIを活用し、今後の売上を予測

3. AIを活用した高度な分析(Salesforce Einstein)

SalesforceにはAI(人工知能)を活用した機能が搭載されており、以下のような分析が可能です。

顧客の行動を予測

次にどの顧客が購入する可能性が高いかを、AIが提案します。

売上データの分析

どの営業戦略が効果的かを、リアルタイムで可視化できます。

最適なアクションの提案

顧客ごとに最適な営業アプローチを、AIがアドバイスします。

4. カスタマイズ性が高く、企業のニーズに応じて拡張可能

Salesforceは、業界や企業の規模に応じて、さまざまなカスタマイズが可能です。

アプリの追加

Salesforce AppExchangeからビジネスに必要な機能を追加できます。

独自のワークフロー構築

自社の営業プロセスに合わせたシステムの設計が可能です。

外部ツールとの連携

Slack、Google Workspace、Microsoft Teams などと簡単に連携できます。

HubSpotと他のCRMの違い

このように、HubSpotもSalesforceもそれぞれ異なる強みを持っています。ここでは特徴、カスタマイズ性、AI・データ分析、コスト、対象企業の5項目について比較した内容をまとめました。

項目 HubSpot CRM Salesforce
特徴 使いやすいオールインワンプラットフォームで他部門との連携が容易 営業プロセスの高度な管理
カスタマイズ性 標準機能が充実(シンプルに使える) 高い(独自開発や拡張が可能)
AI・データ分析 基本的な分析機能が標準搭載 高度なAI分析機能あり
コスト 無料プランあり(中小企業向け) 比較的高額(大企業向け)
対象企業 中小企業・マーケティング重視の企業 大企業・営業チームが多い企業

「大規模な営業チームを持つ企業」ならSalesforce、「使いやすさを重視する企業」ならHubSpotが適しています。

外部ツールとの連携方法とメリット

HubSpotと他ツールとの違いについて説明してきましたが、HubSpotは外部ツールとの連携も可能です。
ここでは連携方法とそのメリットについて解説していきます。

HubSpotと外部ツールとの連携方法

HubSpotと外部ツールを連携する方法は、大きく分けて3つあります。

連携方法 特徴 主な活用例 メリット デメリット
公式インテグレーション HubSpotが公式に提供する連携ツールを利用 Salesforce、Google Analytics、Shopify など 簡単に連携できる、サポートあり 公式対応していないツールには使えない
ノーコードツール さまざまなツールを仲介してHubSpotと連携 Googleスプレッドシート、Slack など ノーコードで設定可能、幅広いツールと連携可能 一部の高度な連携には対応できない
カスタムAPI連携 HubSpot APIを利用して独自の統合を構築 独自CRM、社内業務システム、ECサイトなど 高度なカスタマイズが可能、自社に最適化 開発が必要、エンジニアのスキルが必要

HubSpotの連携によるメリット

HubSpotの連携によって得られるメリットを、主要な連携ツールごとに比較します。

連携ツール(例) できること メリット
Salesforce 顧客データの双方向同期、営業活動の統合管理 営業・マーケティングの連携強化、データの一元化
Google Analytics HubSpotのデータをGoogle Analyticsで分析 Webサイト訪問者の行動分析を向上
Mailchimp HubSpotのリードデータを使ったメールマーケティング パーソナライズしたメール配信の自動化
Shopify EコマースデータをHubSpot CRMに自動取り込み 顧客の購買履歴を活用したマーケティングが可能
Zapier HubSpotと他のツールのデータを連携 ルーチン業務の自動化、手作業の削減
カスタムAPI連携 独自のシステムとHubSpotを統合 企業のニーズに合わせた最適なCRM環境を構築

このように、HubSpotは多くのツールと連携することで、企業の業務効率を飛躍的に向上させることができます。

まとめ

HubSpotは、CMSやCRM、そして外部ツールとの連携を通じて、企業のマーケティング、営業、カスタマーサポートの各分野で優れた成果をもたらします。他のツールと比較した際に見られる統合性の高さや使いやすさは、特に中小企業や成長段階にある企業にとって大きな魅力です。デジタルマーケティングや顧客管理における課題を解決するための効果的なソリューションとして、HubSpotは信頼できる選択肢となるでしょう。

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