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Drupalの多言語機能を徹底解説!グローバル対応のためのサイト構築

グローバル化が加速する現在、Webサイトの多言語対応は、世界での競争力を高めたい企業や組織にとって必ず考慮すべき項目です。多言語対応を実現するためには、適切なコンテンツ管理システム(CMS)の選定が欠かせません。その中でも、Drupalは高度な多言語機能を標準装備し、世界中のWebサイト構築に利用されています。本記事では、Drupalの多言語機能の強みと活用方法、サイト構築手順の概要を解説し、グローバルなユーザーにリーチするためのヒントを提供します。

Drupalの多言語機能とは

Drupalは、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)です。その多言語対応機能の充実ぶりに定評があり、広く支持されています。多言語機能とは、システムやアプリケーションが複数の言語に対応する機能のことです。これにより、ユーザーは自分の母国語で操作や情報の閲覧が可能になります。Drupalは、サイト全体を複数の言語で表示するためのツールやモジュールを提供しており、これにより多言語サイトの構築が効率的に行えます。
具体的には、Drupalの多言語機能には以下のようなものがあります。

1.言語モジュール

Drupalには、言語モジュールが標準で組み込まれており、これを有効にすることでサイト全体を多言語対応にすることができます。このモジュールの使用により、サイトの各ページやコンテンツを異なる言語で表示することが可能になります。
具体的に、以下の3つのコアモジュールをご紹介します。
それぞれのモジュールごとに、その役割が異なります。

1.Interface Translation

Interface Translationは、Drupalのユーザーインターフェースを多言語対応にするためのモジュールです。このモジュールを使用することで、管理画面やシステムメッセージなどのインターフェース要素を複数の言語に翻訳できます。
例えば、管理者が英語を使用している場合でも、ユーザーが日本語でサイトを利用できるように設定できます。デフォルトで有効化されています(2025年1月現在)。

2.Configuration Translation

Configuration Translationは、サイトの設定や構成要素を多言語対応にするためのモジュールです。メニュー、ブロック、ビューなどの設定項目を複数の言語で管理・表示することが可能です。
これにより、異なる言語のユーザーに対して一貫したサイト体験を提供できます。デフォルトでは無効となっているため(2025年1月現在)、必要に応じて有効にしましょう。

3.Content Translation

Content Translationは、サイトのコンテンツを多言語対応にするためのモジュールです。記事、ページ、カスタムコンテンツタイプなどのコンテンツを複数の言語で作成・管理できます。
例えば、ブログ記事を英語と日本語の両方で公開することができます。
こちらもデフォルトでは無効となっています(2025年1月現在)。

2.翻訳インターフェース

Drupalは、管理画面から簡単にコンテンツを翻訳できるインターフェースを提供しています。このインターフェースを使用することで、管理者や編集者は手軽にコンテンツの翻訳作業を行うことができます。例えば、特定のページや記事を選択し、翻訳を追加するだけで、異なる言語での表示が可能になります。

3.自動翻訳ツール

Drupalは、Google翻訳などの外部翻訳サービスと連携することで、自動翻訳を行うことも可能です。これにより、初期の翻訳作業を自動化し、効率的に多言語コンテンツを作成することができます。自動翻訳ツールを使用することで、時間と労力を大幅に削減することができますが、最終的な品質を確保するためには、ネイティブスピーカーによるチェックが推奨されます。

これらの機能により、Drupalは多言語サイトの構築を効率的に行うことができます。例えば、国際的な企業が複数の市場に向けて情報を発信する際に、Drupalの多言語機能を活用することで、各市場に適した言語でのコンテンツ提供が可能となります。また、観光業や教育機関など、異なる言語を話すユーザーが多い分野でも、Drupalの多言語機能は非常に頼りになるでしょう。

Drupalの多言語機能の強み

前章で触れた、Drupalにおける多言語機能の各機能について、次はそれらの強みについて触れていきます。
Drupalは高い柔軟性と拡張性を誇っています。これにより、サイトの規模や目的に応じて多言語機能をカスタマイズすることが可能です。
具体的には以下の点が挙げられます。

1.翻訳管理の柔軟性

Drupalは、コンテンツの翻訳を細かく管理するためのツールを提供しています。例えば、特定のフィールドやセクションのみを翻訳することができます。これにより、必要な部分だけを効率的に翻訳し、リソースを最適化することが可能です。

2.ユーザーインターフェースの多言語対応

管理画面やユーザーインターフェースも多言語対応しており、管理者や編集者が自分の言語で作業を行うことができます。これにより、グローバルなチームが一貫した作業環境で効率的に業務を遂行することができます。

3.SEO対応

多言語サイトにおいて重要なSEO対策も考慮されており、言語ごとにmetaタグやURLを設定することができます。これにより、各言語の検索エンジン最適化を行い、グローバルな検索結果での可視性を向上させることができます。

多言語化サイト構築の流れ

最後に、Drupalを使用した多言語サイト構築の例をご紹介します。
例えば、ある企業がグローバル展開を目指して多言語サイトを構築する場合、以下の手順を踏むことが一般的です。

1.言語モジュールの有効化

まず、Drupalの言語モジュールを有効にします。これにより、サイト全体が多言語対応になります。

2.言語の追加

次に、サイトで使用する言語を追加します。Drupalの管理画面から簡単に追加することができます。

3.コンテンツの翻訳

言語ごとにコンテンツを翻訳します。Drupalの翻訳インターフェースを使用することで、効率的に翻訳作業を行うことができます。

4.自動翻訳ツールの設定

必要に応じて、自動翻訳ツールを設定します。これにより、初期の翻訳作業を自動化することができます。

5.SEO対策

言語ごとにmetaタグやURLを設定し、SEO対策を行います。

このようにして構築された多言語サイトは、様々な言語のユーザーに対応することができ、企業の国際展開を支援します。多言語化されたサイトの事例としては、新千歳空港のサイトが挙げられます。このサイトは、複数の言語で情報を提供しており、訪問者が自分の言語で必要な情報を簡単に取得できるようになっています。

まとめ

本記事を通じて、Drupalの多言語機能の概要とその強み、構築の手順を紹介してきました。グローバル化が進む現代、多言語対応は、企業や組織がWeb上で存在感を示す上で不可欠な要素です。Drupalの柔軟で強力な多言語機能は、ユーザー体験の向上のみならず、SEO最適化にも寄与し、国際的な競争力を高める強力なツールとなります。
多言語サイトの構築は一見、複雑に思えるかもしれません。しかし適切なモジュールや翻訳ツールを駆使することで、効率的に作業を進められます。さらに、カスタマイズの自由度が高いDrupalであれば、個々のビジネスニーズに合ったサイトを設計することが可能です。ぜひ、ここで紹介した情報を参考に、Drupalを活用して世界中のユーザーにリーチできる多言語サイトを構築してみてください。

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