Drupal|株式会社LYZON

開発・運用

初心者向け!Drupalのインストール手順と必要な準備

Drupalは、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)で、柔軟性と拡張性の高さから、企業や非営利団体、教育機関などで広く利用されています。モジュールを追加することで機能を自由に拡張でき、多言語対応や高いセキュリティ性能も備えています。そのため、コーポレートサイトやオンラインショップなど、多様な用途に対応可能です。

本記事では、初めてDrupalを利用する方に向けて、インストール方法から基本的な構築手順までを詳しく解説します。

必要な準備

Drupalをインストールする前に、下記項目の準備が必要です。

項目 詳細
サーバー環境の確認
  • PHPがインストールされていること
  • データベース(MySQL、MariaDB、PostgreSQLなど)が必要
  • サーバーの要件を満たしているか確認
必要なソフトウェアのインストール
  • Webサーバー(Apache、Nginx>など)
  • PHP
  • データベース管理システム
  • 各公式サイトからダウンロードしてインストール
セキュリティ対策
  • サーバーのファイアウォール設定
  • PHP設定ファイル(php.ini)の適切な設定
  • セキュリティを強化してスムーズな運用を確保
ディレクトリの作成と権限設定
  • Drupalをインストールするディレクトリの作成
  • 適切な権限設定を行う

Drupalのダウンロード手順

1.公式サイトからダウンロード

公式サイト(https://www.drupal.org)から最新バージョンのDrupalをダウンロードします。

2.ファイルの解凍

ダウンロードしたファイルは通常、ZIP形式やTAR.GZ形式で圧縮されています。これを解凍し、サーバーのインストールディレクトリにアップロードします。

3.ファイル構成の確認

解凍後のファイル構成を確認し、必要なファイルがすべて揃っていることを確認します。

4.追加モジュールやテーマのダウンロード

Drupalのバージョンによっては、追加のモジュールやテーマが必要になる場合があります。これらも公式サイトからダウンロードし、同様にアップロードしておきます。

ファイルのアップロード手順

ダウンロードしたDrupalのファイルをサーバーにアップロードするには、FTPクライアントソフトを使用します。代表的なFTPクライアントソフトには、FileZillaやCyberduckなどがあります。これらのソフトを使用して、サーバーに接続し、ファイルをアップロードします。

1.サーバーへの接続

FTPクライアントソフトを起動し、サーバーのホスト名、ユーザー名、パスワードを入力して接続します。
接続が成功すると、ローカルのファイルとサーバーのファイルが表示されます。

2.ファイルのアップロード

ローカルのDrupalファイルを選択し、サーバーのインストールディレクトリにドラッグ&ドロップでアップロードします。

3.ファイルのパーミッション確認

アップロードが完了したら、settings.phpファイルやfilesディレクトリのパーミッションを確認します。
適切なパーミッション設定により、インストール中や運用中のエラーを防ぐことができます。

4.インストールウィザードの開始

ブラウザを開き、サーバーのURLにアクセスしてインストールウィザードを開始します。

これにより、Drupalのインストールが完了します。

データベースの設定

Drupalをインストールする際、データベース設定は非常に重要なステップです。データベースは、Drupalがサイトのコンテンツ、設定情報、ユーザーデータなどを効率よく保存・管理するための中心的な役割を果たします。初心者でもスムーズに準備が進められるよう、基本的な流れを説明します。

1.データベースの選択と作成

Drupalは複数のデータベース管理システム(DBMS)に対応しています。MySQL、MariaDB、PostgreSQL、SQLiteなどが代表的です。初めてのユーザーには、MySQLまたはMariaDBの利用が推奨されます。

基本的な作業の流れ

  1. まず、DBMSをインストールし、管理ツール(phpMyAdminなど)を利用して新しいデータベースを作成します。
  2. データベース名やユーザー情報、パスワードを決め、これらを忘れないようにメモしましょう。

2.Drupalの接続設定

Drupalにデータベース情報を認識させるため、設定ファイルに接続情報を記述します。インストールウィザードではGUIから簡単に設定できますが、必要な情報は以下の通りです。

  • データベース名
  • ユーザー名とパスワード
  • ホスト名(一般的には「localhost」)
  • データベースの種類(MySQL、PostgreSQLなど)

この情報をインストール時に入力することで、Drupalがデータベースと連携します。

3.データベースの最適化

データベースが正しく設定できたら、パフォーマンスの向上も検討しましょう。インデックスの作成やキャッシュ設定を行うことで、Drupalの動作がよりスムーズになり、ページの表示速度が向上します。これらの設定は後から管理ツールを使って簡単に見直すことも可能です。

Drupalのインストールにおけるデータベース設定はサイトの基盤となる重要な部分です。初心者の方でも一歩ずつ準備すればスムーズに進められるでしょう。

インストールスクリプトの実行

データベースの設定が完了したら、いよいよDrupalのインストールスクリプトを実行します。このプロセスでは、Drupalの基本的な設定と初期構築が自動的に行われ、サイトを動作させる準備が整います。以下では、おおまかな手順を解説します。

1.インストールスクリプトの開始

まずWebブラウザを開き、インストールスクリプトにアクセスします。適切なURLにアクセスすると、Drupalのインストール画面が表示されます。これは、Drupalが自動的に環境をチェックし、インストールプロセスを案内してくれるプログラムです。

インストールスクリプトの役割

  • データベース接続の設定
  • 初期設定の案内
  • 必要なファイルやフォルダの確認

基本的に、画面の指示に従うだけでスムーズにインストールが進みます。

2.インストールプロファイルの選択

最初に、どのインストールプロファイルを使用するか選びます。プロファイルによって導入される機能が異なります。

標準プロファイル

基本的なWebサイトに必要な機能が一通り揃っています。初心者や一般的なサイト構築ではこちらを選ぶのがおすすめです。

最小プロファイル

必要最低限の機能だけが含まれており、開発者や高度なカスタマイズを行いたい場合に適しています。

プロファイル選択は後から変更できないため、プロジェクトの要件に応じて慎重に選びましょう。

3.インストール言語の選択

次に、Drupalのインストール時に使用する言語を設定します。Drupalは多言語対応が標準機能として組み込まれており、インストール時点で日本語を選ぶこともできます。

ポイント

  • 日本語を選択すると、管理画面やシステムメッセージが日本語化されるため、初心者にもわかりやすくなります。
  • 設定言語はインストール後に追加・変更することも可能です。

4.データベース接続情報の入力

インストール中、データベース接続情報を入力する画面が表示されます。ここでは事前に準備した以下の情報を入力します。

  • データベース名
  • ユーザー名
  • パスワード

正確な情報を入力することで、Drupalがデータベースに接続し、システム情報を適切に管理できるようになります。入力内容に誤りがあると接続エラーが発生するため、慎重に確認しましょう。

5.インストールの進行

データベース接続が確認されると、Drupalが必要なテーブルやシステムデータを作成し、インストールが進行します。

インストール中の処理

  • データベース構造の構築
  • 初期データの登録
  • システム設定の構成

インストールには多少時間がかかることがありますが、完了するまで画面を閉じずに待ちましょう。

Drupalのインストールスクリプトは、初心者にもわかりやすいインターフェースで設定をガイドしてくれます。プロファイルの選択やデータベース情報の入力など、基本的な設定を正確に行えばスムーズにサイト構築の第一歩を踏み出せます。

データベースの設定が完了したら、いよいよDrupalのインストールスクリプトを実行します。このプロセスを通じて、Drupalの基本設定とサイトの初期設定を完了させます。

インストールの設定

インストールスクリプトが完了した後、次に行うのはインストールの設定です。このステップでは、サイトの基本情報や管理者アカウントの設定を行います。

1.サイトの基本情報の入力

まず、サイトの名前やメールアドレスなどの基本情報を入力します。これらの情報は、サイトのタイトルや管理者への通知に使用されます。

2.管理者アカウントの作成

次に、サイトの管理者アカウントを作成します。管理者アカウントは、サイトの全ての設定やコンテンツ管理を行うためのアカウントです。ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力し、アカウントを作成します。

3.地域と言語の設定

続いて、サイトの地域と言語の設定を行います。タイムゾーンやデフォルトの言語を設定することで、サイトの表示や機能が適切に動作するようになります。日本のタイムゾーンを選択し、デフォルトの言語を日本語に設定します。

4.サイトのメンテナンスモードの設定

最後に、サイトのメンテナンスモードを設定します。メンテナンスモードを有効にすると、サイトの一般ユーザーはメンテナンス中のメッセージが表示され、管理者のみがサイトにアクセスできます。メンテナンスモードを有効にするかどうかを選択します。

インストールの完了の確認

インストールが正常に完了したことを確認します。サイトのホームページが表示され、基本設定が正しく反映されているか確認します。

1.インストールの確認

まずは、インストールが正常に完了したかを確認しましょう。インストールスクリプトが完了すると、サイトのホームページが表示されます。このホームページが正常に表示されることを確認して、インストールが成功したという信号を受け取ります。

2.初期設定の確認

次に、サイトの初期設定を確認しましょう。管理者アカウントでログインし、サイトの設定画面にアクセスします。サイト名、メールアドレス、タイムゾーンなどの設定が正しく反映されているかを一つ一つ確認しましょう。

3.モジュールの有効化

続いて、サイトに必要な機能を追加するため、モジュールを有効化しましょう。Drupalには多くのモジュールが揃っており、それらを有効にすることでサイトの機能を大きく拡張することができます。たとえば、コンタクトフォームやブログ機能を追加するためのモジュールを有効化します。

4.テーマの設定

最後に、サイトのデザインを設定します。Drupalには複数のテーマが用意されており、これらを選ぶことでサイトの見た目を自由にカスタマイズできます。デフォルトのテーマを選択し、必要に応じてカスタマイズしましょう。

以上で、Drupalのインストールは無事完了です。

まとめ

Drupalは、オープンソースのCMSで、柔軟性と拡張性に優れ、多くの企業や組織で利用されています。

インストールを開始する前に、サーバー環境の確認、必要なソフトウェアのインストール、セキュリティ対策、ディレクトリの作成と権限設定が必要です。また公式サイトからDrupalをダウンロードし、ファイルを解凍後、サーバーにアップロードします。ブラウザでURLにアクセスするとインストールスクリプトが開始され、設定を進めることで、Drupalの基本構築が完了します。

これらの手順を正確に進めることで、安定した運用が可能なDrupalサイトが完成します。

次に作業が必要なDrupalの管理画面については、「Drupal管理画面完全ガイド!アクセス方法から設定まで詳しく解説」にて、詳しく解説しています。

株式会社LYZONでは、「DrupalxLYZON」について、こちらのWebサイトでもご紹介しています。Drupal導入をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

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