フレキシブルボディでできること

Web制作・開発
2024.06.18
三次
営業

フレキシブルボディでできること

営業の三次と申します。
今日のWebにおける課題としてコンテンツ作成に必要な要件が多くなっているという点がございます。
ほとんどの人が身近でインターネットを使うようになっているため、コンテンツの量もおのずと多くなり、競争が激化しており、更新や管理にも時間と労力がかかることが要因です。
こういった課題に対して必要となるのがCMSの作り込みとなるわけですが、CMS化のレベルをあげるということは通常、設計や開発に時間もコストもかかってきます。
また、CMS化のレベルをあげるには高機能CMSを導入するのが一般的ですが、弊社でサポートしているSitecore(サイトコア)のような大規模向けCMSでは、設計や開発が自由にできる分、ベンダー力によっては十分なCMS化が実現できないといった問題もありました。

こういった問題を解決すべく、LYZONではより短期間でコストを落として高品質なCMS化を実現できるよう独自開発のCMSパーツセットである「フレキシブルボディ」を用意しております。
本記事では、CMS化のレベルを高めるにあたり「フレキシブルボディ」を用いることによるメリットや実現できること、解決できる課題感について解説いたします。

フレキシブルボディのメリットと実現できること

まず大前提として、フレキシブルボディはSitecore(サイトコア)で使用するためにLYZONが独自に開発をしたCMSパッケージです。
Sitecoreのような大規模サイト向けのCMSは通常であればお客様ごとに新規にCMSのテンプレート・パーツを開発する必要があり、それが工期の長期化や費用の増大に直結しやすくなります。
そこでLYZONでは、あらかじめ標準的なパーツセットであるフレキシブルボディを使用することで、品質は一切落とさずに、これらの開発期間やコストを大幅に圧縮することを実現しています。

ここからはフレキシブルボディ導入のメリットを下記の3つの視点に分けて説明していきます。

  1. 柔軟なコンテンツ編集が可能
  2. パーツアイテムの共通利用が可能
  3. CMS化のスケジュール・コストの圧縮が可能

メリット1: 柔軟なコンテンツ編集が可能

フレキシブルボディ1つ目のメリットは、柔軟なコンテンツ編集が可能であるということです。
柔軟なコンテンツ編集とだけ聞くと、かなり曖昧な表現になってしまいますが、具体的には下記のようなことが実現可能です。

  • HTML/CSS不要でページデザインの変更まで可能
  • 細かすぎない単位でパーツ化することでページ作成効率をアップすることが可能

フレキシブルボディはHTML/CSSの知識を持たなくても、簡単にコンテンツ編集ができることはもちろん、コーディングのスキルが無い方でもパーツを組み合わせて自由なページレイアウトを実現することができます。
通常、コーディングスキルが無い方にページを作成してもらうためには、テンプレートでレイアウトなどを固定化して、テキストや画像だけを差し替えられるようにCMSとして構築するのが一般的です。
しかし、LYZONのフレキシブルボディの設計では、パーツ1つ1つに個別にデザインを当てているので例えばどのパーツを選ぶか、どの順番でパーツを並べるかで、ページの見せ方そのものを柔軟に変更することが可能です。
加えてレスポンシブ対応などにも標準で対応しているため、管理者に特別なスキルが無くても、簡単に自由なページ作成をしていただくことが可能となっております。

また、柔軟なコンテンツ編集を実現できるよう、LYZONではあえてフレキシブルボディのパーツを最小単位ではなくいくつかのエレメントを組み合わせた単位で1パーツとして開発しています。
自由なページレイアウトという観点だけを優先するならば、パーツは細かく配置を変更できるようにした方がより微細な変更を加えることには効果的です。
しかしながら、現実の運用ではそれは通用しないということが大半です。
なぜならばパーツが細かいということは逆に、1枚のページを作成するときに何個も何個もパーツを選択して入れ込んでいくという地道な作業を重ねる必要が出てきてしまうからです。
ましてやHTML,CSSなどを知らない、Web編集のいろはを多く有していない管理者にこういった細かい作業をさせようとするのは、とても難しいことです。
ですので、LYZONの場合はあえてパーツの最小単位を少し大きくしていて、1つのパーツを選択すれば「H1タイトル、テキストエリア、画像エリア」など複数のフィールドが1回で埋め込まれる設計にしています。
多少ガバナンスを利かせた設計にしておいた方が、実際の運用の場では運用が効率的に回るという実績を踏まえたLYZONのオリジナル設計です。
こうした設計により、管理者の負担軽減、かつ柔軟なコンテンツ編集の実現を可能にしています。

メリット2: パーツアイテムの共通利用が可能

フレキシブルボディ2つ目のメリットは、パーツアイテムなどの共通利用が可能であるということです。
パーツアイテムなどの共通利用が可能となると、以下のようなことが実現可能です。

  • パーツ化することでサイト内コンテンツの流用が可能
  • 機能もパーツとして設計することで、ページアイテムと同じようにページに自由に埋め込んで利用することが可能

例えば、部門やグループを跨いでコンテンツを流用したい、というニーズは広報やマーケティングの観点でよく出てくるかと思いますが、そのようなときにはCMSのつくり込みが重要になります。
SitecoreではCMSのつくり込みが高いレベルで可能なので、例えばLYZONでは「共通パーツ」と呼ばれる、Sitecore上で使いまわすことが自由にできる標準パーツのようなものを開発できるようにしております。

上記のような思想はそのままフレキシブルボディにも同様のことが言えます。
フレキシブルボディは標準的ないくつかのパーツを前もって準備しておりますが、お客様の要望に応じてカスタマイズパーツを追加していくことも可能です。
ページアイテムをパーツ化することで、同じパーツを使っている他ページにそのままコピーして流用することもできますし、部門間やグループ間を跨いで、コンテンツを複製してあげることも可能です。
HTML,CSSべた書きで組み上げてしまえばグループが変わったときにデザインなどが変わってしまうといった問題が発生しますが、Sitecoreであればパーツにあたるデザインはデータテンプレートとレイアウトテンプレートで別々に分けて管理することで、グループ配下にコピーしたパーツには別グループのデザインを適用することが可能です。
こうした設計により、コンテンツ流用を柔軟に行うことができ、運用効率性を高められます。

また、これらのことは当然コンテンツだけでなく機能にも同じことが言えます。
例えばフォームやシミュレーション、カレンダーや表、地図など複数ページで共通して使っていきたい機能をパーツ化して、自由にレイアウトに組み込むこともフレキシブルボディでは実現可能となっております。

メリット3: CMS化のスケジュール・コストの圧縮が可能

フレキシブルボディ3つ目のメリットは、CMS化のスケジュール・コストの圧縮が可能であるということです。
スケジュール・コストを圧縮すると以下のことが実現できます。

  • LYZON標準パッケージを活用し高機能なCMS化を早期に行うことが可能
  • お客様ごとの細かなご要望にもカスタムモジュールの追加開発で柔軟に対応が可能

LYZONでは、「Sitecoreの標準化」を推進していますが、フレキシブルボディはその代表的なパッケージの1つです。
お客さまのご要望に合わせながら、弊社でこれまで培ってきたノウハウやパッケージを活用していくことで他社に比べて効率よく開発を行うことができます。
こうした弊社独自のノウハウや設計力によって工期やコストの圧縮を実現しています。

CMS化のレベルを高めてHTML,CSSを知らない人でも運用できるようにしたい、その一方でデザインの自由度がほしい、というお客様からすれば当たり前と言えるようなご要望も、実はCMSの観点だととてもレベルの高いご要望です。
こういったご要望を実現しようとすると、どこまでガバナンスを利かせるのか(制限と自由のバランス)によって、CMS化のレベルをコントロールしながら、カテゴリ優先度や更新頻度、更新者のスキルレベルなども鑑みた設計が必要になってきます。
当然、サイトの規模やカテゴリ数、更新頻度、更新者が増えれば検討すべき項目はどんどんと増えていきます。

こうした中で、少しでも検討や開発の負荷を下げられるようにLYZONで作成したのが、ここまで説明してきたフレキシブルボディです。
あらかじめ標準化されたフレキシブルボディパーツを用いることで、開発全体の工数を大幅に削減することができ、ひいてはスケジュールを短く、費用を安く開発することができるというわけです。
言い換えれば、お客様の貴重なお時間や予算を、サイト開発だけでなく他の機能開発や企画の検討に有意義に活用いただけるということですので、大きなメリットがあるかと考えております。

CMS選定はLYZONにご相談ください

弊社では本日お伝えしたフレキシブルボディをはじめ、CMSの設計・開発について多くの実績を有しております。
今後本格化する市場の競争激化に備え必要な施策をご支援できる体制を整えておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。
過去の実績については下記URLをご参照ください。
https://sitecore.lyzon.co.jp/results/